お客様より「遮熱断熱材を家の断熱材として使うのはどうでしょうか？浴室を遮熱材で覆うと40度のお湯が24時間後も35度あったそうです。同じように効果あるんじゃない？と思います」
とのご質問を頂きました。
遮熱断熱材を住宅でも使用した場合、浴室と同じ効果はあるのか？
遮熱断熱材とは、光を反射させることで断熱効果を高めるアルミ箔を張った断熱材のことをいいます。
真夏の太陽光を反射し、熱の上昇を抑える効果があります。
熱は光で伝わる放射熱とを空気の流れで伝わる対流熱があります。
遮熱断熱材は光で伝わる放射熱を効果的に遮断するので、空気の流れで伝わる対流熱には全く効果はありません。
つまり冬の寒さには効果がないと言えます。
さらに、太陽光の反射や、太陽光によって温められた地面からの熱気にも、全く効果がないと考えます。
遮熱断熱材実験データ
弊社にて「遮熱断熱材実験」を行いましたので、データをご覧ください。
クーラーボックス内部に、遮熱断熱材で二重に包んだ小さめのクーラーボックスを入れ、内部温度の変化を24時間観測しました。
夏場の計測結果は、外気温の上昇と共に45度まで上昇しました。
冬も外気温度の下降とともに下がり、遮熱断熱材の効果を得ることはできませんでした。
遮熱断熱材・住宅に対してはどうなのか？
では、「遮熱材で浴室を囲んだら40度のお湯が24時間後も5度しか下がりません。家の断熱でも同じことをやれば効果があるはず。。」のご相談を、具体的に住宅に当てはめてみますと。。。
浴室の体積と家の体積比較を考えると、遮熱断熱材の厚みが10倍以上必要になってしまい、施工費とコストが大幅に増加し現実的ではないと判断します。
もちろん、弊社の見解が１００％正しいとは言い切れませんが、住宅を建築される際は、お聞きになった工務店様ともよくご相談の上ご判断ください。
これらの情報が、これから家を建てる皆様のお役に立てれば幸いです。
ご興味をいただけましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください
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