日本の耐震技術の進化
地震大国と呼ばれる日本。そのため、日本の耐震技術は、世界NO.1といわれています。
2000年以降、日本では新耐震基準をさらに強化し(2000年基準)、これ以降に建てられた家は、震度7以上の地震でも、崩壊・倒壊しないように設計されています。
耐震性は高ければ高いほどいい?
しかし、自宅が倒壊しなくても、隣家の倒壊や火災などの二次災害により家を失うこともあります。
また、巨大地震の発生確率は100%と言われていますが、自分の家が最大震度7エリアに入る確率は極めて低いのです(0.02%ほど)。
このとても低い確率を想定して必要以上に耐震性を高めることは重要だろうか?と、弊社は考えます。
耐震性と耐久性
そして最も重要な問題は、耐久性です。
せっかく耐震性を高めても、それを維持する耐久性が高くなければ、意味がありません。
2014年の熊本地震では2000年基準で建てられた家が倒壊しています。

大変センセーショナルなニュースでしたが、その後の調査により、原因は「雨漏りによる木材の腐食」であるとされました。
つまり、耐震性を高めるよりも、雨漏りや結露による木材腐食防止の方が重要ではないか?と言われるようになっています。
耐震性が失われる理由①防水性の劣化
現在の住宅は防水工事により雨漏りを防ぎます。
逆を言えば、防水が劣化すると雨水が建物に侵入してしまうということなのです。
侵入した雨水は家内部の木材を腐食させ、耐震性を失わせます。耐震性が戻ることはありません。
室内にポタポタと雨漏りしてからでは「時すでに遅し」。そうなる前に劣化個所を特定する必要があります。
しかし目視で劣化箇所を見つけ出すのは、なかなか難しいでしょう。
耐震性が失われる理由②結露
さらに手強い問題が結露です。
結露は、防水の劣化とは無関係で、建築後すぐに発生することもあります。
そして気密性の高い最近の住宅(高気密住宅)ほど、結露のリスクが高いのです。
なぜなら結露は、風通しが悪く外部温度の影響を受けやすい場所に発生しやすいからです。

この水分により重要な構造木材が腐食し、家は耐震性を失ってしまいます。
耐久性維持に【水分センサー】
以上の理由から、耐震性を失わせないために、木材腐食防止などの耐久性を高めることも重要であることをお分かりいただけたかと思います。
Air断住宅では耐久性を維持するために、水分センサーを家中に張り巡らせ、雨漏りや結露を監視しています。
簡単に説明すると、家の壁内部・小屋裏・床下に配置された水分センサーが、雨漏りや結露を24時間365日監視しており、センサーが水分に反応した際には、ファンが自動的に稼働して水分を乾燥させるシステムです。
そして、こちらのカレンダーをご覧ください。
ピンクのバーは、結露リスクがとても高い日だということを示しています。

結露リスクが低い日の方が少ないですよね。
つまり壁内部は年中結露リスクが発生していることになります。
結露リスクが高まるとファンを動かして結露を抑制。
家を長期的に見守るのがAir断住宅なのです。
大切なのは耐震性の「維持」
耐震性は高めるよりも維持することが大事。
そして家の耐久性を高めることが、震度7にも耐えられる耐震性を維持することにつながり、同時に断熱性能を高めることにもつながると考えています。
ご興味をいただけましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください
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