北海道にあるAir断モデルハウスでは、対流型ストーブでも結露が発生しません。
それはなぜでしょう?
2021年12月クリスマスシーズン3日間、北海道モデルハウスにて、結露の実験を行いました。
この日の外気は氷点下。寒さの厳しい冬に室内で2台の対流型ストーブを使用すると、温度差が高くなり非常に結露しやすい状態になりますが。。。
結露発生の条件は充分にあるにもかかわらず、北海道モデルハウスでは、3日間とも、ガラスにもサッシにも、どこにも結露は発生しませんでした。
北海道はパネルヒーター
一般的な北海道の新築住宅では、パネルヒーターが主流です。
なぜならば、パネルヒーターは結露しにくいからです。構造上、水蒸気が発生しないのです。
しかしながら、石油やガスファンヒーターなどの場合、燃焼時に大量の水蒸気が発生します。ガラスやサッシだけでなく、壁の中でも結露が発生するため、家へのダメージは相当なものです。
パネルヒーターのメリットは、結露が発生しないことですが、デメリットもあります。高額な費用がかかることと、設置したら移動できないため、間取りが制限されることです。設置費用も高額ですが、ランニングコストも高いのが難点です。
それでも長い目で見れば、家の寿命の方が大事ということで、パネルヒーターが主流となりつつあるのが現状です。
そのような北海道で、Air断住宅の実験結果が、地元の工務店を驚かせたのは言うまでもありません。
「通気層に結露が発生しているのでは?」という懸念の声をいただきましたが、実験当日、通気層に通したファイバースコープでは、一切の結露の痕跡も見当たりませんでした。
コスト比較
コストを比較してみましょう。
パネルヒーターの初期コストは80万円以上と言われます。
不凍液交換に数万円、10年後にはボイラー交換費用に40~50万円。
対流型ストーブは2万円程度で手に入ります。
ストーブ芯の交換で2千円程。
芯を変えれば、ほぼ永久に使えます。
次回は1週間の実験を行う予定です。
これで結露が発生しなければ、北海道の暖房の常識を覆すほどの可能性があります。
これまでのAir断住宅の成果を考えると、結露は発生しないと想定しています。
そもそも結露は、他より冷たい場所で発生します。
冬の床下や小屋裏の温度は、他の部屋よりも低いものです。
通常の住宅ならば当然、結露が発生します。
しかし、北海道モデルハウスでは、外気がマイナス10℃でも、床下は氷点下になりません。そして小屋裏は常に5℃以上です。
このわずかな温度と、空気の対流によって、結露の発生を抑制しているのです。
小屋裏も暖めるAir断
小屋裏を暖めるのは、断熱の目指すところですが、Air断ならば叶います。
室内で使い切った空気を小屋裏に送り、夏涼しく、冬暖かくを保ちます。
これにより、断熱性と冷房効果が高まるのです。
小屋裏の温かさが思わぬ効果を発揮したのは、屋根の雪を解かすことです。
愛知のAir断モデルハウスの写真をご覧ください。
周りの家は屋根に雪が積もっていますが、Air断モデルハウスの屋根は雪が解けています。
今回は結露の実験ですが、まずもって、Air断ではない高気密住宅で、対流型ストーブで家全体を暖めることは不可能です。
ストーブの周りで急激に暖まった空気は、1.8倍にも膨れ上がり、逃げ場を求めて外へ出て行ってしまいます。
部屋に残るのは、動きにくい冷たい空気…
ストーブの燃焼には空気が必須ですので、外から冷たい空気を採り込みます。冷たい空気は重いので、床に沈殿。底冷えが発生します。
Air断住宅で対流型ストーブでも暖かいのは、空気を簡単に逃がさないからです。
通気層から各部屋に分散され、小屋裏と床下に流れ、少しづつ排出されて行きます。
外部から吸い込んだ空気も、いきなり部屋に入るわけではありません。
通気層のフィルターで浄化され暖められつつ、家全体を循環し温めていきます。
これがAir断が、家全体を暖める仕組みです。
ご興味をいただけましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください
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